サッカーと生きていく
12月26日(水)
ドイツ育成年代の指導者として20年近く携わり続け、サッカージャーナリストとして広くサッカー界に影響を与えている、中野吉之伴さん桜川市にお招きし、サッカークリニックと特別公演会を開催致しました。
中野さんがドイツに渡った年は2001年。ドイツは2000年のユーロでグループリーグで惨敗し、そこから直ぐにサッカー改革が行われ、育成からの全てを見直しが始まったばかりの頃。
中野さんはその育成改革の真っ只中を自ら体感してきた貴重な存在です。
低学年、高学年の子たちのサッカークリニックでは大きな声を張り上げることが全くなく、それでも子どもたちは中野さんのコーチングによって、沢山の指導者、保護者が見守る目の前でのびのびとサッカーをプレーしていたのがとても印象的でした。
どちらも90分のセッションだったのですが、中野さんも子どもたちの熱に押されて休憩も取らず、時間を延長せざるを得ない状況になってしまい・・・
やすらぎの閉門時間の17:00ギリギリまでクリニックを行なっていただきました。
クリニックの見学者の方から
『全然、(中野さん)大きな声出してないじゃないですかぁ・・・』
僕自身も観ていてそう感じていましたが、そこには、「強いる」「急ぐ」ことなど全く存在しない、子どもたち自身が何かに解放され、本当に笑顔で楽しそうにプレーしていました。
夜の部の講演会では、ドイツと日本のサッカーを取り巻く環境の違いから説明していただき、ドイツではどれだけ日常にサッカーが根付いているのかを映像を交えてお話ししていただきました。
ヨーロッパの育成の文化としてスポーツを活動を通じて、将来的に選手としても人間としても自立出来るように育てていく過程を学校だけに任せるのではなく、指導者だったり、保護者、地域がどれだけ子どもたちの成長に関わることを重んじていること。
サッカーを通じてですが、サッカーだけではなく、子ども一人一人の個性を大事に接していかなければならないことを教えていただきました。
『必ず、また来ます!』
中野さんからそう言っていただけたことが何より嬉しかったです。
サッカー"で"生きるのではなく、サッカー"と"生きていく。
その言葉を胸に、子どもたちと一緒にサッカーに携わっていきたいと思います。
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